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「つながる庭」モデルガーデン
四季の移ろいをプログラミングした屋上庭園
グリーン・ワイズのコンセプトである“スローグリーン”の考え方に基づき、本社屋上に、「つながる庭、モデルガーデン002,003」を2016年秋に完成させました。
四季を通じて移りゆく屋上庭園の様子を、随時ご紹介していきます。
屋上庭園の特徴
年間で変化していく植物の生長速度、大きさ、色や形、開花や結実時期、そして枯れる時期、枯れた姿や色までも総合的に捉え、植物の選び方や植える位置をプログラミングした庭園設計です。ここでは、生長や変化していく状況に併せて、剪定、施肥を長期的な視点から管理しています。
環境測定の実施
降雨量、地表温度、地中温度、湿度、風速、排水流量、タイムラプスによる定点生長観測など、自然の様々な影響をモニタリングし、サイトでの環境変化を数値情報として集積しています。灌水は、雨水を貯留し、中水利用しますが、極力灌水せずに生育可能な環境要件を、測定結果や植物生長遷移の様子によって総合的に判断し、最適な管理方法、植生条件を見出していきます。
周辺環境と屋上庭園における生き物の関わり
周辺環境に生息する植物含めた昆虫、鳥などの生き物の生態系を把握し、「循環と持続」をテーマとして、地域植物と生き物の関係性をもとに、本来の緑地のあり方を検証し、ここで得られた活用方法、ノウハウをパブリックシェアしていきます。
屋上庭園から得た情報、技術、ノウハウ、そしてその経過と結果を活かして、温暖化抑制や生物多様性の保全などに貢献できる緑地管理方法の確立を目指し、環境負荷低減並びに、環境改善(ネットプラス)へとつなげていきます。
スローグリーンについて
スローグリーンとは、自然の緑の美しさを讃える、世界規模で人々の生活に根ざしていく活動のことを言います。
スローグリーンが広がる世界では、人々を取り巻く自然界の営みそのものが、その地域固有の多様性を育み、その季節の緑や周辺に生息する生きものたちの成長を促します。そして、旬を迎えた草花や木々は、私たちの生活に潤いや恵みをもたらし、豊かさを与えてくれます。
自然界への敬意と持続可能な社会生活の質の向上を求める意思によって生み出されたスローグリーンの思想は、緑が自然に育つ環境や採取する草花への敬意を促すためにあり、草や芽、蕾、花、実、散りゆき枯れゆく様の全てに美しさを見出します。自然界のあるがままの姿を慈しみ、その尊さを重んじながら、それら自然の移ろいをそのまま室内に持ち帰ることで、自然の美しさや奇跡を人々と共有します。
自然環境で生長した植物は、生物多様性に必須の源泉であり、そしてそれらが生み出す季節の恵みは、地域生態系や人間社会をより豊かにしてくれます。スローグリーンでは、草花を有機栽培し、種や花粉が風や鳥、他の生きものたちによって広められることで、さらなる多様性を促します。私たちは、花々を早期に摘み採ることをせず、自然にしっかりと色づき、香りを深めていくことを促します。
農薬や化成肥料を使わずに育った花々は、その花本来の寿命を全うし、より長くその美しさを楽しませてくれます。
スローグリーンにおける植物の栽培は、温室で化石燃料を使用して加温したり、化学系の農薬や肥料を使用したりせず、路地で陽の光を浴び、夜露に濡れながら植物自身の力で生長を促します。そのためハウス栽培の草花のように全て画一的に茎が真っ直ぐに揃って伸びたりせず、一つ一つが個性豊かな美しさを身にまとっています。自然な時の流れと共に生長した草花は、花びらや葉の張り具合、色や香りの深さが、ハウス栽培とは比較にならないほど格段に優れていることが分かるはずです。
今日、私たちグリーン・ワイズは、スローグリーンの思想に基づくビジネスネットワークの構築に取り組んでおり、サプライチェーンやエンドユーザーの開拓を続けています。そして、このスローグリーンの活動を他の”SLOW”ムーブメントと融合を図りながら世界へ、地域社会へ広めていくことに取り組んでいます。このさき私たちは、自然がもたらす贈り物に感謝する気持ちを分かち合っていくことで、この先も自然を楽しみ続けられる確かな道を見出すことが出来るでしょう。
グリーン・ワイズが理念とする「環境共生」を実践していく上で、全ての事業をSlow Greenの思想に基づき統合的にレベルアップします。人々や社会へ提供するサービスや商品など、全ての事業活動が自然環境へプラスに作用し、持続可能な地域循環型社会の創出へと繋げていきます。