GREEN WISE

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Slow Green Christmas 2022 – Feel Green Think Green

毎年たくさんの人や街を幸せに包み込むクリスマスツリー。しかしその裏で、装飾後にゴミとして捨てられる木が多くあることはあまり知られていません。装飾後、生産地の森に返すなどの取り組みもありますが、輸送コストや土地管理・育成管理の手間、移動を重ねる事で形が崩れて商品価値が無くなる等、人間側の都合で結果的に廃棄になっている事も多くあります。

例年、アメリカからモミを輸入しツリー装飾を行っていた外資系コンサルティング会社様。運搬の際のCO₂や使用後の処理に課題を感じており、なるべく自然に負荷をかけない形でホリデーデコレーションができないかとご相談をいただきました。
そこでグリーン・ワイズでは、クリスマス装飾のためだけに利用されゴミとして廃棄される木を減らすために、2つの異なるアイデアのサステイナブルなツリーをご提案しました。

1、また来年も会える 国産モミのツリー

運搬の際のCO₂を考慮し、群馬県の森で育てられた国産のモミを調達。
運搬や処理がしやすいように幹部分で伐採されるモミも多い中、根部分から掘り起こした”根付きのツリー”をご用意しました。掘り起こした後に根に布をぐるぐると巻きつけ、圧迫させた状態のまま飾ることも多いのですが、当社では掘り起こした根を丁寧に鉢に植え直してあげる「鉢上げ作業」を行い、モミが生きやすい環境をつくり育成管理しています。そのため、装飾中はオフィスの皆さんが水やりなどのお世話をし、装飾後はグリーン・ワイズ多摩本社にて管理を引き継ぎ成長を見守ります。また来年もこの場所でツリーとして活用できるように、廃棄にならない様々な工夫を重ねました。

オーナメントには、再生可能なガラスやペット素材のオーナメントを使用。ペット素材のオーナメントの中には押し花をいれ、ナチュラルな彩りでツリーを飾り付けます。室内の照明がガラスオーナメントに反射してキラキラと輝く光景は、イルミネーションライトをつけていないとは思えないほど。モミの木のみずみずしい生命力を感じることができます。

プランターには、森林農業の過程で出る枝や樹⽪残材をリサイクルして制作された鉢を採用し、森の恵みを十分に活用したクリスマスの装飾となっています。

2、森を束ねるツリー

様々な香る針葉樹の小枝を寄せ集めて形作られたクリスマスツリーです。木を丸々1本使用するのではなく、コニファーやシラカバの枝、ノバラの実など、植物管理の際に発生する剪定枝などを活用し、形づくりました。小さなスペースにも適応し、水や特別なケアも必要ありません。緑の優しい濃淡やドライになっていく色の変化も楽しめる新しい形のクリスマスツリーです。土台や接合素材にも自然素材を使用し、見えない部分にもこだわりが詰まっています。

装飾期間後は、ドライになった寄せ枝をくずしスワッグにして社員の皆様にプレゼント。緑の恵みを廃棄することなくクリスマスのお土産としてお持ち帰りいただきました。アンティークな色合いに変化した植物を束ねていると、グリーンの香りが優しくフロアを包み込みます。グリーン・ワイズのスタッフが撤去と同時にスワッグを作成しお渡しするおすそわけ会は、ちょっとしたイベントとして社員の皆様のオフィスでの楽しいひと時を演出しました。

ツリーを通じて育まれる サステイナブルな気持ちの循環

社員の皆様からは「毎日ツリーを見るのが楽しみだった」「家にスワッグを飾って子どもたちと一緒に楽しみたい」「来年もまたこの木に会えるのが楽しみ」などの感想が寄せられました。緑を通じて、一人一人が意識をむけ個性や変化を受け入れたり、誰かや何かに優しくなれる、そんなきっかけが、このツリーを通じて生まれていくと嬉しいです。