子供は「未来への希望」
銀座通りに面する銀座3丁目角にある株式会社ギンザのサヱグサの屋上に、サヱグサガーデンが誕生しました。サヱグサガーデンは、育てる庭であり、溜まり場として、自然に触れる機会を提供する庭です。
庭と子どもが関係する場所としてイメージをお持ちだったお客様の考えを伺い、イメージの体現に向けてグリーン・ワイズはコンセプト開発、ランドスケープデザイン、植栽設計、施工、管理、管理方法の伝授を行いました。
ギンザのサヱグサは、明治2年(1869年)開国直後に輸入雑貨商として創業し、明治8年に移転以来、日本を代表する商業、文化の街「銀座」の発展とともに歩んできました。戦災や震災を乗り越え、子供服専門のスペシャリティストアとして、子どもたちの装いを応援してきました。ファッションを通じて子どもたちと接してきたサヱグサは、子どもたちの感性教育をめざし、本物の場と人が気づきをもたらす体験事業を展開しています。今回オープンしたサヱグサガーデンは、その実現の場としての目的がありました。
ガーデンには、ベリー類や柑橘類や夏野菜などエディブルな植物がたくさん育っています。育てる植物はサヱグサのスタッフのみなさんと材料検査に出向き、東京都心の気候でも管理しやすい種類を一本一本丁寧に選びました。
ガーデンは早くも鳥が実を啄み、かえるやてんとう虫など多様な生物の住処となっています。こちらは、サヱグサのスタッフが撮影した写真です。
希望を持ち寄り築いた街「銀座」
たくさんの流行やカルチャーが生まれる銀座の地で、2025年に創業155年を迎えたサヱグサは、子どもたちを「未来への希望」と捉え、ファッションを文化として提案し、それぞれの時代の子どもたちを見つめ続けてきました。そのギンザのサヱグサが屋上に作りたかったのは、将来を担う子どもたちに、銀座の街で子ども文化の拠点を創り、持続可能な環境社会の発展を目指すことです。
本物の自然を楽しむことができるガーデンの存在が、サヱグサらしさでもあります。豊かで健全な社会・文化を築き残すことがサヱグサの使命であり、銀座の粋なのです。
※サヱグサガーデンは、銀座の緑化推進にも貢献しています。東京都中央区の緑化助成申請業務をグリーン・ワイズが担当しました。
サヱグサビルは、2003年11月30日にAppleが米国外で初めてのApple Store「Apple銀座」を開店した、日本のAppleユーザーにとって“聖地”とも言える場所です。2025年9月、Apple銀座はサヱグサビルに戻り、リニューアルオープンしました。
《Information》
SAYEGUSA GARDEN サヱグサガーデン
事業主:株式会社 ギンザのサヱグサ
所在地:東京都中央区銀座3-5-12
竣工日:2025年3月
面積: 176.47㎡
建築設計:石本建築事務所・鹿島建設設計共同企業体
建築施工:鹿島建設株式会社
ランドスケープ設計・施工:株式会社グリーン・ワイズ